マスキュリズムの専門的な見解です。
概要
マスキュリズムは、性役割に基づく男女の区別を男性差別と見なすか否かで左派と右派に分かれる。
両派に共通するのは男尊女卑という社会観の否定である。この他には以下のようなことが主張されている。
徴兵制などの身体的な男性差別を、男女間の体力の平均値の差を論拠にして正当化することはできない。女性並の体力しかない男性への配慮が欠けており、それ以外の男性に対しても体力差を超えた負担が課せられるためだ。また、男性並(あるいは男性以上)の体力を有する女性に対しても一律に徴兵が免除されていて、本来ならば負担すべき応分の義務を果たしていないモラルハザードの状態となっていることも無視できない。
経済力の男女差は両性の収入ではなく支出をもとにして算出すべきである。一般的な夫婦の場合、金を稼ぐのは夫だが用途の決定権は妻が握っている。
男性が多数を占める地位・階層は政治家や経営者だけではない。兵士、土木作業員、自殺者、戦死者、過労死者、野宿生活者の多数もまた男性である。
男女がともに不利益をこうむっている社会問題について、さも女性だけが苦しんでいるかのように述べるのは間接差別である。ファレルは家庭内暴力などの被害者を女性に限定して議論を進めることを批判し、こうした議論が不当な立法や行政を促進していると指摘した。
しばしば左派は男性解放(メンズリブ)、右派は反フェミニズムと混同されるが、男性差別への批判という要素を含まないこれらの思想とは本質的に異なる。特に、男性にも自己犠牲の精神を求める急進的な反フェミニズム(プロミス・キーパーズなど)とは正面から対立する。
マスキュリズムには男性の多くの欠点を否定する能力が男性の中にあるとして批判もある。例えば潔白なのに強姦で訴えられた人まで有罪(例:富山連続婦女暴行事件)とされるので、強姦に冤罪が起こる傾向をマスキュリズムは批判する事があるが、そのような冤罪が強姦犯に特有ではないという再反論がある。
男性差別の存在は19世紀の末から指摘されていたが、マスキュリズムが大規模な社会運動として台頭したのは1970年代である。この運動の推進者の一人であるメル・フェイトは、アメリカ合衆国での台頭について、フェミニズムによって性差別という概念が一般化したところへヴェトナム戦争の勃発による徴兵制の施行が行われ、男性の意識が刺激されたことが原因だという見解を示している。
引用『ウィキペディア(Wikipedia)』
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